なんでもないからこそ
欲しかった日常。
「たっちゃん、帰らんの?」
学校が終わり、家の方向は違えど、祐多と下校。
祐多の家でスマブラ対戦し続けてたらあっという間に時計は9時に。
それほど時間が経ったと感じなかった。
楽しんでいたんだなぁとしみじみ思う。
「そろそろ帰るわ」
あと10ラウンドやったらな。
なんて言ったら祐多は呆れ顔になった。
「さすがの俺も飽きたって」
そんなこと言うけど、しっかりコントローラー握ってんじゃん。
離れがたいのはお互い様で、だから何かと理由付けては2人の時間を長く持とうとする。
「じゃあ多く勝った方が相手の言うこと聞くってことで」
「勝手に決めんなよ!」
でも乗り気だろ?
勝ったらお前になんて言おうか。
色々要求してやりたいことはあるけれど、
だけど、一番言いたいこと、
「ずっと一緒にいろよ」
声が重なって、思わず祐多の顔をみると案の定こいつも驚いた顔をしてた。
結局勝負は5勝5敗。
『いっせいのーで』
だなんて、とても子供じみているけど。
今更。
何も回りくどいことしなくたって。
こいつと俺は運命共同体なんだって。