Log*
ヒトリの時間:久保田/ヒトリの時間:時任/
記憶:久保田/記憶:時任
(ヒトリの時間:久保田)
ひとり外に出るとよくわかる。
俺はいつもあいつのことを考えてる。
最近はまってるこれ、まだ飽きていないのだろうか。
またゲームに熱中して飯食い忘れてないだろうか。
俺が部屋に帰ったらあいつはまた名前を呼んで笑ってくれるだろうか。
まだ、部屋にいるだろうか。
そう考えて帰路を進む歩幅は無意識に大きくなっていって。
一秒でも早く確かめたいと急いで。
期待をすることに慣れていない心は忙しなく自分を追い込むけれど。
今日もまたドアを開けた俺にありったけの笑顔と名前をもらって。
そしてまた、戻れない道を暖かさで塞いでいくんだ。
君がいる真実は今に甘美な夢を、未来に苦い現実を与える。
***
いつぞやの拍手SS
(ヒトリの時間:時任)
離れていると気付くことがある。
夢中にゲームをしていてふと現実に還ったときの空白感。
ひとつ分の体温を失った部屋の広さ。
テレビを消せばまさに静寂。自分の心音さえよそよそしく響いて。
独り部屋の恐怖。
何も持たない自分。
何物もすべてが圧力を自分だけに向けられているような、味方なんて居ないひとりぼっちの部屋。
だから、はやく
かき消すように音量を上げたテレビにすら押し潰される前に。
君だけが自分の存在を確定してくれる。
君が居れば自分の居場所が確定される。
だから
君がそのドアから顔を出したら真っ先に名前を呼ぼう。
煩いくらい、君が苦笑いを浮かべるほどに。
君の隣だけが、僕の指定席。
***
いつぞやの拍手SS
対の文章を考えるのはすごく好きです。
(記憶:久保田)
記憶、取り戻したらどうするの
なんて、野暮なことを聞いてしまった。
時任は顔をしかめて、わかんね、と呟いたきり
テレビの画面に張り付いている。
離れていくに決まってるのに。
期待は願望で現実を曖昧にさせる。
俺らは他人で何の共通点もなく
ただ、本当に赤の他人だ。
それでも女々しく
つながりがほしいだなんて馬鹿げている。
離したくない。
閉じ込めておきたい。
・・・なんて言ったら今度こそ逃げちゃうじゃない?
***
〜2008年8月25日の拍手SS
(記憶:時任)
記憶取り戻したらどうするのなんて
聞かないでほしい。
まるで違う世界に行ってしまうかのように。
少なくとも俺は、
記憶戻っても久保ちゃんのそば離れない自信、あるよ。
だから、
抱きしめるその指先の弱さ知ってるから
どうか預けて頼りない熱を。
消えていかないように結びつけるなら
何度でもその体温に預けるから。
ひとりになんて、させてやらないから。
そう言ったら久保ちゃん、どんな顔するかな。
***
〜2008年8月25日の拍手SS
またも対で。
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