Log*
ヨザムラ/ムラヨザ/ コンユ←村田/ムラヨザ*/greed ver.ヨザック/greed ver.村田/














































(ヨザムラ)

左目を・・・、体中を覆う包帯が物語る、彼の受けた傷の数。
彼はこちらに気付くと、ありえないくらいに穏やかに笑った。
それが切なくて、胸が苦しくなって、やめて欲しくて駆け寄る。

「ヨザ・・・ッ」

彼は右手を伸ばして、膝を突いた僕の頬に優しく触れる。
暖かい腕にも同様に包帯が巻かれ、所々赤く染みていた。

「ほら、言ったでしょう?」

彼の声は力強くて、強がっていて、強がらせている自分に腹が立って。

「貴方を残したまま、俺が死ぬわけないって」

「・・・ばか」

今にも溢れ出そうな涙を必死に堪えようと出た言葉がそれだった。
ただ弱いだけの自分に彼はただ優しい。

「もう、いいから・・・疲れてるだろ」

伸ばされたままだった腕を静かに下ろさせて、そのままその手を握る。

「じゃあちょっとだけ」

握り返してくる手の力が平素の彼からは信じられないくらいに弱弱しくて、痛い。
彼は既に寝てしまったのか、小さな寝息が聞こえてきた。

どうして僕には力が与えられなかったのだろう。
こんなただただ長く伝えられてきた記憶に、本当は意味なんてないのに。

僕はただ、君を守る力がほしいのに。


***
いつぞやの拍手SS
強がるヨザックと無力な自分を嫌に感じる村田さんの話。
ほんとは、なんかいろいろごちゃごちゃ
(コンが魔族を裏切って有利がそれについていっちゃったーみたいな)
してたんですが、全部省きました←
これ、絵付でやってたので、本当申し訳なかった!














(ムラヨザ)

「観念しなよ、グリエ」

「げ、猊下・・・?」

ゆっくり伸ばされた腕は下半身に触れてヨザックは反射的に体を捩らせる。
驚いたヨザックは自分の上に圧し掛かる村田を恐る恐る見上げた。

不敵な笑み。

(あ、やられる)

反射的にそう読み取ったヨザックは急に青ざめて飛び起きようとする。
が。

「僕に恥かかせる積もりなの?」

行動する前に悟ったのか、村田は笑顔を崩さずに呟く。
背筋が凍って、ああもうだめだ諦めようときっと人生で一番悲しい決意をしようとしてたとき―――

「村田ー起きてるー?」

扉の外から聞こえる声。それは天使の声・・・ではなく、でもまさしく今のヨザックにとっては天使であろう、有利の声だった。
瞬間的にヨザックの上から飛び退いた村田は、慌てたように叫ぶ。
ヨザックはやれやれと思いベッドから降りようとした。

「ちょ、ちょっと待てよ、渋谷ー」

ぐい

「え」

腰を浮かせて隙が出来たところを思い切り引っ張られベッドの上に投げ出された村田の足の上に座る。
村田は顔を顰めたが呆然とするヨザックの腕を自分の脇の横に置き・・・

「もう入るぞー・・・っと・・・」

「わぁ、だから待てってば」

先ほどとまったく逆の体制をとった2人を見て、有利の顔はみるみる内に固まっていく。

「あ、はは・・・おじゃましましたーっ」

最後の方は聞き取れないくらいの速さで喋り終えると有利は急いで扉を閉めた。
しんとした部屋の中、ヨザックは口をぽかんと開けてただただ村田を見つめる。

「いやん」

「・・・いや、可愛らしいですけど・・・」

「そう?じゃあ続きしようか」

さっき見た笑顔と全く同じ顔を見せられたヨザックは今度こそ身に迫る危機を決意した。
ここで拒否したら自分は多分食べていけないだろうから。
泣きそうになりながらヨザックは村田の上からいそいそと退いた。

***
THE強制終了★←
2006年9月10日のブログ「君をすべて」に書いた小ネタ。
攻めっ気な村田さんを書きたかったらしい。
色々無理がありますが、気にしないで・・・ください。















(コンユ←村田)

どうして俺はこんなところにいるのだろう。

『君がため惜しからざりし命さへ』

爆発の中、聞こえるか聞こえないかわからないけれど咄嗟に出た謝罪の言葉。もう2度と会えないかもしれないと、心のどこかで囁かれて。
それも満更ではないだろうと、あのときは思っていた。
だけど。
もう一生会えないと覚悟を決めていた割にはあっさりと再会を迎えてしまった。
嬉しさが込み上げる反面、まだ早い、と運の悪さを呪った。

傷を受けて、こちらに背を向けたユーリの肩を、誰かが―――ヨザックではない。不自然すぎる程派手な金髪にユーリと同じ作りの服を身にまとった誰かが肩をそっと抱いていた。
眞魔国にいた頃には見なかった風貌である。何処かであったことがあるだろうかと考えていると、ふとその金髪が揺れて此方を伺うようにして顔を向けられる。
これもまたどこか作り物めいた青色の目と、視線がぶつかる。

「―――、!?」

声を掛けようとして、表情の変化に気づいて思わず身を強張らせてしまった。刺すように冷たく、どこか悲しげなその顔は、人工的な瞳だけで何かを物語ろうとする。
すると、顔の角度を変え更に眼付きを鋭くさせると、声を発さずに何かを口にされる。
まるで挑発だ。

『きみがいないから、―――僕がもらっちゃうよ』

最後にふっと口の端を上げてこちらに聞こえるように「渋谷、こんなところさっさとおさらばしようか」と半ば強制的に人波に消えていった。
ユーリの苗字を呼べるということはそれなりの身分かそれとも・・・と冷静に考えながら・・・出来るはずもなく、一人ごちる。

「一体だれなんだ・・・」

知らない間に知らない誰かに愛しい人の隣を譲ってしまった自分に何よりも腹が立って仕方がない。
自分の行動に後悔はないと言えば嘘になるが、―それでもこれも我が魔王陛下の為をと思ってなくなくとった行動だったのに。

「ユーリ・・・」

届かない言葉は周りの雑音に掻き消されて空へと飛んでいった。

貴方を守る以外この腕の使い道なんて、ないのに。
それでもこの場所を動くわけにはいかないのだけど。

***
2006年10月22日に書いたブログ「君がため惜しからざりし命さへ」に書いた小ネタ。
地マ中盤あたりで。でもかなり適当な場面設定。ノリです。
ギャグに走りたかったらしいのですがすごく中途半端だったので、若干修正しました。



















greed ver.ヨザック(マ)

白いシーツに黒い髪が散りばめられる。
最大限の配慮、壊さないように傷つかないよ うにと力に加減をつけて優しくとかしていく。
それと同時に、一刻も早く朱に染めたくて心は急いている。
壊したくて仕方がない。
暴きたくて堪らない。
「猊下、あのね」
ヘッドライトの下で、水たまりに浮かんだ瞳が揺れる。
「俺はあなたの全部がほしいんです」
腹の底から出た声が、獣がうねるように、響いた。

***
〜2012年3月24日の拍手文。
ななつのたいざい、ごうよく。
何故かこうなった。行動のわりに言動がへたれるよざっく。


















greed ver.村田

乱暴だと抗議する間もなく肩を抑えられた。
上から見下ろしてくる庭番の橙色が、淡い灯にとけている。
彼のことをたまに、ライオンみたいだ、と思う。
温厚そうに尻尾まで振ってみせておいて、急に捕食者の顔を覗かせる。
青空の瞳が細められて、食べられる、覚悟をした。
「君の好きにすればいい」
食いころされる。
その瞬間を想像して、引き寄せた肩口に爪を立てた。

***
〜2012年3月24日の拍手文。
ななつのたいざい、ごうよく。
男前なげーかを目指して。る。